障がいやハンディを抱える未就学幼児のための療育施設です。
健常の子どもでも、障がいのある子どもでも、障がいの程度が重くても、軽くても、子どもたちは必ず伸びます。できるだけ早い時期、柔らかい時期に、適切な療育を行うことは、子どもたちの将来において、大きな意味をもちます。
とくら園では、その大切な幼児期に「生活スキル」「社会性」「自己肯定感」を伸ばすお手伝いをします。「楽しさ」を基本的な行動指針として、理解ある支援員が手厚くサポートし、自己肯定感を高めながら子どもの成長を支援します。
4月より再構造化を行いとくら園が新しくスタートし、2ヶ月が経とうとしています。
子どもたちは新しい園の形に慣れ、落ち着いて楽しく園生活を送れているように感じます。
園内の特徴、今年度の施設内での方針を改めておたよりにてご紹介します。
自閉症の方たちはもともと苦手なことが幾つかあります
①曖昧 ( あいまい ) なコト ( 場所・内容・終わりなど )
②先の見通しが持てないこと
③言語での指示、言葉からの理解
④他者との関わり、社会性
まだまだありますが、こんなところが大事なポイントだと思います。
基本的に私たちはその部分を無理に変えようとはしません。
それはその子が悪いのではなく、特性として持って生まれたものだからです。
極端に言えば、視力が低いのと同じようなものです。
なので、私たちから彼らの世界に歩み寄ることが大切になります。
苦手なことをさせるのではなく、苦手な部分を補う工夫をして、本人が安心
して活動できる環境を作ること、これが自分は療育の本質だと思っています。
先ほどの「視力が低い方」はメガネをかけることで問題はなくなりますよね。
療育も同じで、本人の弱いところを補う ( 構造化など ) ことで、本人が困るこ
となく活動できるようにしているだけなのです。
その為には、どうしても環境の調整が必要であり、今までみたいな一度に20人以上の子どもと、10名以上のスタッフが同時に活動する場の中では、
どう工夫しても「子どもたちの安心をつくる環境を整えることが難しい」と
判断したためです。
保護者の方々には定期的な利用制限など、無理なお願いをして申し訳ありま
せんでしたが、安心をつくり1人ひとりの支援をしっかり行いたいという結
果なので、どうかご理解くださると助かります。
そうですよね、そう感じるのが普通だと思います。
でも上の①に示した通り、彼らは曖昧な指示や場所の理解が苦手です。
なので、分かりやすく「ここは〇〇をする場所」とはっきり決めてあげるのです。
子どもにとって「理解する」ことが大切なので、パーテーションなどを使い「明確」にエリ
アを分けています。また同じ場所を多目的に使うことの理解は苦手などで、1つの場所で1
つの意味を持たせるようにしています。
パーテーションを使うことは「視覚からの情報」を制限することで、本児が混乱したり注意
が逸れることを防ぐ目的もあります。
③であるように、彼らは基本的に言語よりも「視覚優位」です。
なので視覚から直接入り、そのまま残せるカードや写真の方が本人たちにとっては「分かり
やすい」コミュニケーション手段なのです。
本人からの意志の表出もカードの方がしやすいことが多いので、自分の気持ちの表れをカー
ドなどで助けてあげます。
「トランジッションエリア」は ( 切り替え ) という意味で何かの活動が終わったら、必ずトラ
ンジッションエリアに戻り、次の活動を確認してから、その行動に移ります。
いま自分が何をするのか、どうしたら終わりか、終わったら次に何をするのか、これらを「理
解」することで、療育の大きな目的である「自立」に近づいていきます。
よく言われますし、一番理解の難しいところかなと思います。
学術的には自閉症の方で幼児期から合理的配慮 ( 構造化など ) を経験してきた方と、それが無
い普通の中で生活してきた方では、前者の方が社会を持っているという結果が示されています。
ただ、自分はもっとシンプルな回答として「今その子が困っているんだから、必要な手助けは
してあげよう」と考えています。1 ができなくて困っているなら、10 や 100 のことを望む
ことより、「いま安心して1を積み上げられること」を大事にしてあげたいと思います。
いつでも、困っているのは子ども自身なので。
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制度 | 児童発達支援事業 |
対象 | 障がいのある幼児(2~5歳) |
定員 | 10名/日 |
時間 | 平日9:00~13:30(延長保育あり) |
休園 | 土日祝日/年末年始/施設休業日 |
料金 | 国が定めた金額(原則1割負担) |
送迎 | 近隣市町への送迎可能 |
所在地 | 411-0917 駿東郡清水町徳倉369-6 |
TEL | ☎055-935-4655 |
FAX | 055-935-4656 |
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